具体的な逆算的勉強法について話してます。
逆算的な勉強法で、まず最初にやるべきことは志望校の配点と過去問を確認すること
多くの受験生が「なんとなく参考書を買う」「なんとなく予備校に行く」といった行動をするのに対して、逆算的な勉強法では自分自身が目指す大学ではどのような学力が求められているのかを明らかにすることから始めます。合格するための条件を明確化します。
志望大学の配点や過去問を確認することの大切さを伝えるために、先日受けた相談のお話をします。
塾生(高校2年生)からこんなことを相談されました。
「私は関西大学を目指しているのですが、古文が苦手です。学校の先生にも古文が苦手なら、古文に勉強時間をもっと割くように言われています。どうしたらいいですか?」という相談です。
実は、こういった悩みは志望大学の配点に注目することによって正しく解決することができます。
初めに結論からお伝えすると、古文が苦手だから古文ばかりに時間を割くのは理にかなっていません。
なぜなら、関西大学の場合古文の配点は75点と他の科目と比べて少ないからです。いま高校2年生なら古文より配点が200点と高い英語を集中的に勉強する方がいいです。
このように、自分の目指す大学の配点をしっかりと把握していないと、合格に対して影響力の小さい科目に注意がさかれてしまい、間違った意思決定をしてしまいがちです。じっさいによくあるのが、「この教科は苦手だから」といって配点の小さい科目に勉強時間を多く割いてしまう今回のパターンです。今回相談してくれたかたも、勉強時間の半分近くを古文に割いていました。
いくら古文を苦手科目から得意科目にしても、その満点はわずか75点です。もし古文に力を入れるだけの勉強時間があるのなら、その勉強時間を英語に回すべきです。このように、逆算的な勉強においては、合格するための条件(この場合は配点の高い科目でしっかりと得点を取ること)を念頭にすべての勉強計画を立てていきます。
また、逆算的な勉強法においては過去問分析も重要になります。過去問を分析することによって頻出分野が分かるからです。受験生は志望校に合格するために勉強するのですから、よく出題される分野により多くの勉強時間を割いていくべきです。
このように受験勉強においては、ただ単純に目の前の勉強をしているだけでは無駄の多い勉強になってしまうのです。より無駄のない勉強をするためには、勉強をはじめる前に目指す大学で何が求められているのかの分析から始めましょう。第1志望校の配点や過去問を分析するだけでも、グンッと勉強の効率がよくなります。